2021年度 パフォーミングアーツ・グループ報告書
True Colors FASHION
ドキュメンタリー映像「対話する衣服」-6組の“当事者”との葛藤-
ファッションデザイナー山縣良和が主宰するファッションデザインの私塾「ここのがっこう」の卒業生と在校生から選ばれた6人のデザイナーが、6人の異なるモデルに向き合って作品制作に挑んだ姿を河合宏樹が記録。完成した6組の作品を紹介する映像パートは写真・構成をLILY SHUが、音楽を蓮沼執太が担当した。
- デザイナー:市川秀樹、斎藤幸樹、SiThuAung、タキカワサリ、田畑大地、八木華
- モデル:アオイヤマダ、葦原海、大前光市、カイト、須川まきこ、ちびもえこ
- プランナー・アドバイザー:山縣良和(ここのがっこう)
- キャスティング:Oi-chan
- 写真・構成:LILY SHU
- 音楽:蓮沼執太
- 音源協力:アオイヤマダ
- エンジニア:葛西敏彦(studio ATLIO)
- 撮影:渡辺俊介、近江浩之
- ドキュメンタリー監督:河合宏樹
- 制作進行:城光寺美那・山本さくら、佐藤啓太(ここのがっこう)・大草桃子(ここのがっこう)
- プロデューサー:金森香(一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL)
予告編
本編
本編(英語字幕版)
映像レポート
関連イベント
- 日時 :2021年3月5日(金)19:00-21:00
- 参加費:1,000円
- 会場:オンライン開催
- 出演:
ファシリテーター:島影圭佑(株式会社オトングラス 代表取締役)
登壇者:落合陽一(メディアアーティスト)、山縣良和(ファッションデザイナー・教育者)、青木彬(インディペンデント・キュレーター) - グラフィックレコーダー:清水淳子
- オフィシャル・コメンテーター:村上要(WWD JAPAN.com編集長)、河合宏樹(映画監督)、金森香(プロデューサー/THEATRE for ALLディレクター/True Colors FASHIONプロデューサー)、徳永啓太(ジャーナリスト)、西村佳子(コオフク プリンシパル)、高野公三子(「ACROSS」代表)、葦原海(モデル)、林園子(作業療法士)、井上道博(equality&engagement/株式会社丸井)、山口壮大(ファッションディレクター)
- 会期:2021年3月15日(月)〜3月31日(水)11:00-20:00
- 会場:SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE Scene12(東京都渋谷区渋谷二丁目24-12)
True Colors FASHION
ドキュメンタリー映像「対話する衣服」-6組の“当事者”との葛藤-
- 主催:日本財団DIVERSITY IN THE ARTS、一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL
- 共催:THEATRE for ALL、株式会社precog、令和2年度戦略的芸術文化創造推進事業『文化芸術収益力強化事業』
- 協力:ここのがっこう、GAKU、B1-A
True Colors DIALOGUE
ママリアン・ダイビング・リフレックス/ダレン・オドネル
『私がこれまでに体験したセックスのすべて』
ママリアン・ダイビング・リフレックス/ダレン・オドネル『私がこれまでに体験したセックスのすべて』
60歳以上の出演者5人とママリアン・ダイビング・リフレックスらが1ヶ月間に渡りワークショップとインタビュ ーを行い、それぞれの性体験の個人史を振り返りながら、脚本を制作しました。セックスについてのストーリーをきっかけに、障害、性など、多様なバックグラウンドのある人生経験豊富なシニアたちが、リアルな気持ちと自らの言葉で人生を語ります。
- 演出・脚本:ママリアン・ダイビング・リフレックス/ダレン・オドネル
- 制作・脚本:アナリス・プロドア
- 制作・脚本:ライアン・ルイス
- 制作インターン・脚本:キャシー・ヴー
- 環境デザイン・技術指導:アリス・フレミング、クリスチャン・ホロシュチャク
- 脚本アシスタント:ナワン・ラディン
- 出演:千葉、富山、兵庫、宮城、東京出身のシニア
- サウンドデザイナー・司会:入江陽
- 通訳・翻訳、字幕製作:Art Translators Collective(相磯展子、田村かのこ、水野響、山田カイル)
- 舞台監督:原口佳子
- 演出部:清水義幸、杉田健介
- 照明:木藤歩
- 音響:浮岳厚
- 映像・字幕投影:内田圭
- 舞台手話マネージャー:廣川麻子
- 舞台手話通訳:加藤裕子、橋本一郎、水野里香
- 舞台手話監修:河合依子、河合祐三子
- 舞台手話通訳アシスタント:下坂幸恵、水藤みつみ、高田美香
- 音声ガイド:彩木香里
- 字幕オペレーター:田澤瑞季
- プロジェクト・コーディネーター:野崎美樹
- アクセシビリティ・コーディネーター:田中みゆき
- メインビジュアル撮影:大森克己
- 稽古場撮影:冨田了平
- 企画・制作:株式会社precog
- 広報:村上晴香
- 広報デスク:北堀あすみ、田井中未来
- 票券:宍戸円
ママリアン・ダイビング・リフレックス
カナダ出身のパフォーマンス・アーティスト、ダレン・オドネルを中心として1993年にトロントで設立されたアート&リサーチ集団。学校や老人ホーム、地域組織、アート・フェスティバル等との連携による国際的な共同作品の数々は、”社会の鍼治療(Social Acupuncture)”と称される。色々な観客同士、観客と素材の間、そして演技者と観客の間の対話を促進する作品を生み出すソーシャリー・エンゲイジド・アートの旗手として、世界各地で遊び心に溢れた、かつ挑発的な参加型プロジェクトを実施している。作品上演は80ヶ国以上にわたる。日本での上演は、2017年にアーツ千代田3331で行われた「ソーシャリー・エンゲイジド・アート展」の一環として、プロの美容師からヘアカットの講習を受けた子どもたちに任せて実際に大人にヘアカットサービスを施す《子どもたちによるヘアカット》や、同年のKYOTO EXPERIMENT 2017にて、子どもたちが審査員となりアーティストを選ぶ「授賞式」を開催する《チルドレンズ チョイス アワード》を実施した。
ダレン・オドネル
1965年カナダ出身。作家、脚本家、パフォーマンス・アーティスト。都市計画の学位。1993年にアート&リサーチ集団「ママリアン・ダイビング・リフレックス」を設立。ヨーロッパ最大規模の芸術祭ルール・トリエンナーレで大型の教育普及プログラムを担当するなど、「社会の鍼治療」という独自メソッドが世界的に評価される。ユニークなアート表現で国籍、言語、世代や立場を越えた人々との創作を続ける。
ダイジェスト動画
公演レポート
True Colors DIALOGUE
ママリアン・ダイビング・リフレックス/ダレン・オドネル
『私がこれまでに体験したセックスのすべて』
- 日時;4月8日(木)、4月9日(金)、4月10日(土)18:00開演、4月11日(日)15:30開演
- 会場:スパイラルホール(東京都港区南青山5-6-23スパイラル3階)
- 主催:日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS、株式会社precog
- 後援:カナダ大使館
- 助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、 the Canada Council for the Arts、the Ontario Arts Council
- 特別協力:上田假奈代、大塚隆史、鈴木拓、高木達也、武田知也、林朋子、中原楽、臼井隆志、岡本健、菊地みぎわ、鈴木真子、中島梨乃
- 協力:特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク(TA-net)、バリアフリー映画鑑賞推進団体シティ・ライツ、合同会社 Chupki、たなか舞台芸術スタジオ、KYOTO EXPERIMENT
- 会場協力:株式会社ワコールアートセンター
True Colors CIRCUS
SLOW CIRCUS PROJECT「T∞KY∞(トーキョー)~虫のいい話~」
旅のサーカス団が迷い込んだのは「T∞KY∞(トーキョー)」という名の森。そこには、それぞれの視点で世界を捉え、つながりあって生きる虫たちがいた。障害の有無・年齢・性・国籍をこえて集結した人々による、未来の社会に向けた野外サーカス。
緊急事態宣言の発令により中止となった公演の本編映像をYouTubeにて公開します。
日本語字幕、英語字幕付き
日本語音声ガイド付き
出演者
- アカンパニスト:鈴木彩華、鹿子澤拳、東野寛子、高橋徹、定行夏海、桧山宏子
- サーカスチーム:神本恵里、和田海秀、小川香織、山本栞、徳川亮祐、吉中全力、めぐみ梨華、こんどうりえ、猪野礼和、五十嵐謙、高島尚義、齊藤 望、かんばらけんた、三宅まり、久保田葉月、中村大輝、榎本トオル、井谷優太
- アンサンブルリーダー/ SOCIAL WORKEEERZ:TOMOYA、YU-Ri、NAGA、HEIDI、宇山あゆみ
- アンサンブル:石川大貴、井上めぐみ、猪瀬早紀子、芝田勝彦、清水瑚都、武内美津子、千葉昇司、深沢尚子、本田正、三浦美友紀、山本総来、山本芙沙子、若林紀美江、MiCHi
クリエイティブチーム
- クリエイティブプロデュース:栗栖良依
- 構成・演出:金井ケイスケ
- 演出助手:齋藤優衣
- 演出助手:本田綾乃
- チーフアカンパニスト:後藤みき
- アクセスコーディネーター:廣岡香織
- アクセスコーディネーター:金田由美
- 文芸・音声ガイド:益山貴司
- 振付:井手茂太
- 衣装・デザイン:矢内原充志
- 音楽:川瀬浩介
- ヘア&ヘッドピース:藤原一毅
- ヘアメイク:石原桃子
- 会場装飾:おとぎ舎
- 手話通訳:和みの会
スタッフ
SLOW CIRCUS PROJECT プロダクションチーム:
- プロダクションマネージャー:野村梢
- 制作:神田圭美
- 票券:奥村優子
- 創作協力:おどるなつこ、新藤江里子(劇団子供鉅人)
- 情報保障:塚原沙和
- アシスタントマネージャー:東野寛子
- 広報:友川綾子、南裕子
- 広報アシスタント:亀田智子
- サポートスタッフ:多田恵子、斉藤洋平、井手優介
- 舞台監督:浦弘毅(ステージワークURAK)
- 音響:中原楽(ルフトツーク)
- 照明:榊美香(アイズ)
- 運営:森下ひろき(WR Inc.)
クレジット
- 主催:日本財団DIVERSITY IN THE ARTS、NPO法人スローレーベル
- 助成:公益財団法人三菱財団、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル 東京
- 後援:豊島区、一般財団法人渋谷区観光協会、ケベック州政府在日事務所
- 協力:株式会社サン・クロレラ、株式会社中川ケミカル、サン・クロレラジャパン株式会社、障害者スポーツ文化センターラポール上大岡(社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団)、ピンキーバルーン、富士通株式会社 Ontennaプロジェクト、有限会社アド、有限会社小泉鉄工所、AXEREAL株式会社、BASEMENT、一般社団法人渋谷未来デザイン
- プロジェクトパートナー:Kingston Circus Arts
SLOW CIRCUS PROJECTについて
SLOW LABELより発足した、日本初のソーシャルサーカスカンパニー。
ソーシャルサーカスは、サーカス技術の練習や習得を通じ、社会性やコミュニケーション力を育むプログラムとして、世界各地で社会的マイノリティ支援に活用されています。
SLOW CIRCUS PROJECTは、2017年よりシルク・ドゥ・ソレイユのサポートを受け、世界各地のソーシャルサーカスを実践する団体と連携しながら、障害のある人とのパフォーマンス創作、ワークショップなど国内での普及・実践に取り組んでいます。
https://circus.slowlabel.info
SLOW LABELについて
SLOW LABELは国内外で活躍するアーティストとともに、コミュニティがかかえる課題を発掘し、さまざまな分野の専門家や市民・企業・行政をまきこんで、マイノリティの視点から社会課題を解決にみちびく、「もの」「こと」「人」のしくみをデザインします。生産性を重視しがちな社会に「スロー」な感性をとりもどし、じぶんたちのあり方を問いつづけ、変化をおそれずに、多様性と調和のとれた社会をめざします。
https://www.slowlabel.info
公演レポート
True Colors FASHION
身体の多様性を未来に放つ ダイバーシティ・ファッションショー
あなたの身体には多様性が潜んでいる。テクノロジーとファッションがアップデートする身体の挑戦を見つめ、個々の身体に耳を澄まし、体を研ぎ澄ます。
メディアアーティストの落合 陽一を総合演出に迎えた「True Colors FASHION」は、モデル・テック企業・ファッションブランドがタッグを組んだ11組のチームがランウェイを歩き、インタビューでその制作プロセスを明らかにするダイバーシティ・ファッションショー。
モデルの身体を起点につくられたファッションから、義足、車椅子など、身体に寄りそうテクノロジーをファッションによって拡張し、誰しもがもつ身体の多様性に呼応するアダプティブな装いのあり方を考えます。
動画アーカイブ
プロジェクト
- Blade for All x 義足のキッズランナー
- Mission ARM Japan x HATRA
- 乙武 洋匡 x OTOTAKE PROJECT x やまとx KORI-SHOW PROJECT
- りゅうちぇる x 妊婦体験ベルト x MIKAGE SHIN
- Pippi x Ontenna x ANREALAGE
- 濱ノ上 文哉 x OTON GLASS x beta post
- GenGen x Live Jacket x KANSAI YAMAMOTO
- 武藤 将胤(WITH ALS)x ALS SAVE VOICE PROJECT x 01
- 我妻 マリ x ヴィンテージファッション x WHILL
- TOMMY HILFIGER ADAPTIVE x GIMICO・あべ けん太・栗原 慎子・益ノ進
- ここね x kotohayokozawa
展示/販売
TOKiON the STORE
期間:5月30日(日)~6月13日(日)
ハウス@ミキリハッシン
期間:2021年7月8日(木)~7月13日(火)
クレジット
- 総合ディレクター:落合 陽一
- 出演・参加 :
武藤 将胤(WITH ALS)、エーエルエス・セイヴ・ヴォイス・プロジェクト、01ボーダレスウェア、吉藤オリィ(株式会社オリィ研究所)
GIMICO、あべ けん太、栗原 慎子、益ノ進、トミーヒルフィガー アダプティブ、村上 要(WWD JAPAN)
乙武 洋匡、オトタケプロジェクト、矢嶋 孝行(株式会社やまと)
我妻 マリ、鳥山 将洋(WHILL株式会社)
友岡 海乃、杉本 大地、遠藤 謙(サイボーグ)
Pippi、本多 達也(オンテナ)、森永 邦彦(アンリアレイジ)
濵ノ上 文哉、島影 圭佑(オトングラス)、ベータポスト
GenGen、ライブジャケット、高谷 健太(カンサイヤマモト)
倉澤 奈津子(Mission ARM Japan)、石田 あかり(Mission ARM Japan)、長見 佳祐(ハトラ)
五十嵐 ここね、五十嵐 ねね、五十嵐 純子、横澤 琴葉(コトハヨコザワ)
りゅうちぇる、進 美影(ミカゲ シン) - 音楽:ケンモチヒデフミ
- 映像ディレクション:bird and insect
- ファッションディレクター:山口 壮大
- ヘアー:光崎 邦生(W)
- メイク:光秋鹿 裕子(W)
- ヘアメイク(りゅうちぇる):新井 淑子
- ファッション実況:徳永 啓太
- イメージディレクター:shuntaro
- ムービーディレクター / エディター(ファッションショー ):主馬
- ムービーディレクター(インタビュー):桜屋敷 知直
- シネマトグラファー(ファッションショー ):阿部 大輔:林 裕介・本田 龍介・趙 僖然・闞 迪
- シネマトグラファー(インタビュー):林 裕介・闞 迪・長岡 泰地
- エディター(インタビュー):久保山 郷
- 美術:加賀谷 静 (TASKO inc.)
- 美術応援:山内 沙也果、新山 さゆり、大村 美桜、門崎 未散、亀井 友暁
- 手話翻訳:那須 映里
- 手話監修:那須 英彰
- 手話コーディネート:TA-net
- 日本語字幕、英語字幕、音声ガイド、手話:Palabra株式会
- スチール 撮影・広報動画制作:もろんのん、佐藤 元紀
- スチール撮影:冨田 了平、髙木 美佑
- 制作:田井地 直己(TASKO inc.)、加藤 夏帆(TASKO inc.)
- 制作アシスタント;吉良 穂乃香(TASKO inc.)・小野寺 里穂・加藤 晴美・京谷 眞鈴
- グラフィックデザイン:株式会社SEESAW
- WEB・広報画像制作:織田 洋介(TASKO inc.)
- 副音声収録:山本 尚弘
- 配信監督:イトウユウヤ
- モデルキャスティング;CULTURAL LAB.
- アクセシビリティコーディネート:THEATRE for ALL
- プロデューサー:金森 香(一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL)
- 主催:日本財団DIVERSITY IN THE ARTS、一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL
- 助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
- 協力:KASUGAI、キャノンマーケティングジャパン株式会社、コワードロープ、無印良品、株式会社エモハウス
- 協賛:Aputure
ディレクターからのメッセージ
自然化するテクノロジーによって多様化するファッション
Transformation of Wearables / 物化する装い
生物の多様な体表を眺めたとき、自然の生態ニッチが作る風景との調和の美しさに感じ入る。
毛皮を持たない我々が、様々な季節や機会に合わせ、装い、着替え、様々な変身を可能にしてきたように、我々は今後もその身体性にテクノロジーを用いて、そしてそれが自然化する過程で、多彩な変容や変態を遂げていくのだろう。
自然に見られるような生物が持つ多様性の美を、様々な身体性の美に見立てて、今回ファッションショーを構成することにした。
自然化するテクノロジーによって揺籃される身体の多様性とはなんなのか、参加者や聴衆の皆様とともに考えていきたいと思っています。
落合 陽一:メディアアーティスト
1987年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター センター長、准教授・JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。「デジタルネイチャー(PLANETS)」、「2030年の世界地図帳(SBクリエイティブ)」など著書多数。「物化する計算機自然と対峙し,質量と映像の間にある憧憬や情念を反芻する」をステートメントに、研究や芸術活動の枠を自由に越境し、探求と表現を継続している。オンラインサロン「落合陽一塾」主宰。
レポート
ミュージックビデオ「You Gotta Be」
True Colors Festivalでは、コロナ禍による不安が長期化する中で、世界で活躍する障害のあるアーティストたちがR&Bの名曲「You Gotta Be(ユー・ガッタ・ビー)」で共演し、未来への希望を持って日常をひたむきに生きる尊さをうたったミュージックビデオを制作。
ミュージックビデオには、米国のコンペティション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」でファイナルまで勝ち残ったろうのマンディ・ハーヴェイ、グラミー賞に2度ノミネートされた盲目のラウル・ミドンらが出演。日本からは車椅子ダンサーとして活躍するかんばらけんた氏、異才ピアニストの紀平凱成(カイル)氏も参加し、総勢9か国から計13名のアーティストで作り上げました。
「You Gotta Be」は、ロンドン出身のデズリーが1994年にリリースした世界的ヒット曲。一日の始まりに耳を傾け、空を見上げるように、優しく励ましてくれます。クールに、大胆に、強く、賢く、日常のなかで様々な生き方を選択することができることを思い出させてくれます。そして、私たちは皆、人間であり、一つの世界で共に生きているということを気づかせてくれます。
シンガポールの音楽ディレクター・作曲家のシドニー・タンが監督として制作に当たり、オンラインのみのやり取りや何百時間におよぶ撮影の中で何度もテイクを重ねて作られた本作。アーティストたちのアンサンブルを、彼らの日常の様子とともにお楽しみください。
アーティスト
The Shalva Band(シャルヴァ・バンド / イスラエル)、アリエネット・コールドファイア(フィリピン)、アルビン・ロウ(カナダ)、ウィールスミス(シンガポール)、エノス・アラウホ・バルボサ(ブラジル)、かんばらけんた(日本)、紀平凱成(日本)、クリス・フォンセカ(イギリス)、サインマーク(フィンランド)、ジョナタ・バストス(ブラジル)、マンディ・ハーヴェイ(アメリカ)、ラウル・ミドン(アメリカ)
クリエイティブチーム
- 音楽・総合監督:シドニー・タン
- 映像監督:ジャスパー・タン
- 音楽制作・編曲:シドニー・タン、ジョシュア・ワン
- 制作チーム:ブライアン・タン、ディック・リー、アイザック・アンソニー、エバン・ロウ、バニ・イディル、チャーリー・リム
- ミックス:ビル・シーン
- 音声ガイド台本:ケン・チュウ((these)abilities)
- ナレーション:セレン・チェン
- マスタリング:サンウク・ナム(Jacob’s Well Mastering)
クレジット
- 主催:日本財団、日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS
- 運営:True Colors Festival事務局(東京&シンガポール)
- デジタル、ソーシャルメディア・マーケティング:Light Years Comm
- メディア・パートナー:Yahoo!
- 協力:カナダ高等弁務官事務所(シンガポール)、British Council(シンガポール)、Able Gamers
You Gotta Be
英語音声ガイド付き You Gotta Be
めざましテレビ×True Colors Festivalスペシャルライブ
東京パラリンピックの開催期間中に、フジテレビの夏イベント「THE ODAIBA 2021 バーチャル冒険アイランド」の一環として、「True Colors Festival スペシャルライブ」を開催。世界で活躍する障害のあるアーティスト計6組が登場します。
このライブには、「言い訳なし、限界なし」をスローガンに世界のストリートダンスイベントで活躍する6か国7名のダンスグループ、イルアビリティーズ、2016年リオデジャネイロ・パラリンピック閉会式でパフォーマンスを行った生まれつき両腕のないピアニスト兼ギタリスト、ジョナタ・バストス、米国のコンペティション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」でファイナルまで勝ち残ったろう者のマンディ・ハーヴェイ、リオデジャネイロ・パラリンピックのPR映像に出演した両腕のないドラマー、アルヴィン・ロウ、2012年ロンドンパラリンピックの閉会式でのパフォーマンスが注目され「義足のポップスター」として多様な分野で活躍の幅を広げてきたヴィクトリア・モデスタ、日本からは、過去にアテネパラリンピックのNHKテーマソングを作曲し、昨年は歌手の三浦大知氏とコラボレーションした楽曲を発表する等、活躍の場を広げる全盲のミュージシャン、木下航志が出演します。
スケジュールと出演者
- 8月26日(木) ILL-Abilities (イルアビリティーズ)
- 8月27日(金) 木下航志
- 8月28日(土) Johnatha Bastos (ジョナタ・バストス)
- 8月29日(日) Mandy Harvey(マンディ・ハーヴェイ)
- 8月30日(月) Alvin Law (アルヴィン・ロウ)
- 8月31日(火) Viktoria Modesta (ヴィクトリア・モデスタ)
クレジット
- 主催:フジテレビジョン
- 共催:一般社団法人 東京臨海副都心まちづくり協議会
- 後援:東京都港湾局
- 特別協力:日本財団
全ての出演者のインタビューと木下航志、Mandy Harvey、Viktoria Modestaのパフォーマンス動画はこちらの再生リストからご覧いただけます。
TRUE COLORS FILM FESTIVAL 2021
テーマは「Perspectives/ 視点」。“盲ろうの俳優”を初めて起用し2021年アカデミー賞にノミネートもされた『Feeling Through』。2014年アカデミー賞短編実写映画賞受賞、天国を信じない病状末期の少年・アルフレッドを主人公に描かれた、美しく感動的な短編映画『Helium』。2017年のアカデミー賞 短編映画賞を受賞、国内外映画祭でも25賞受賞及び8賞ノミネートされた、耳の聞こえない6才の少女が手話を学ぶことで新しい世界への扉を開く『The Silent Child』。True Colors FASHIONで制作したドキュメンタリー『対話する衣服』と『The Future Now! ダイバーシティ・ファッション』、“ろう”の写真家・齋藤陽道の記録を辿ったドキュメンタリー『うたのはじまり』。いずれも観る人の視点と目線を広げることを重要なテーマに添えた、合計12カ国から集まった珠玉の作品群が上映。
True Colors Festivalが制作協力を行なった『コーダ あいのうた』〈日本語バリアフリー字幕版〉の特別先行試写とトークも開催しました。
特別上映
・Zootopia(ズートピア)
監督:バイロン・ハワード、リッチ・ムーア、ジャレド・ブッシュ
アメリカ | 2016年
・Nomadland(ノマドランド)
監督:クロエ・ジャオ
アメリカ | 2020年
長編映画:ドキュメンタリー
・うたのはじまり(When a Song Begins)
監督:河合宏樹
日本 | 2020年
・草間彌生∞INFINITY(Kusama Infinity)
監督:ヘザー・レンズ
アメリカ | 2018年
・対話する衣服-6組の“当事者”との葛藤-(Clothes in Conversation)
監督:河合宏樹
日本 | 2021年
・The R Word
監督:アマンダ・ルッコフ
アメリカ | 2020年
・Vision Portraits
監督:ロドニー・エヴァンス
カナダ・ドイツ・アメリカ | 2019年
長編映画:ドラマ
・Best Summer Ever
監督:マイケル・パークス・ランド、ローレン・スミテリ
アメリカ | 2020年
・My Feral Heart
監督:ジェーン・グル
イギリス | 2015年
・Redha
監督:トゥンク・モナ・リザ
マレーシア|2016年
短編映画:ドキュメンタリー
・1年ぶりの再会(When a Song Begins: One Year Later)
監督:河合宏樹
日本|2021年
・A Web of Hope
監督:イブティセム・ベン・ナシブ
マレーシア|2021年
・AHMAD
監督:ゼイナブ・フェイジ
イラン|1980年
・Bend or Break
監督:カラン・シャルマ、シダント・シャルマ
カナダ|2020年
・Between the Veils
監督:サンディープ・ラメッシュ
インド|2021年
・Bigger Than Us
監督:マヤ・アルバネス
アメリカ| 2021年
・Connecting The Dots: The Story of Feeling Through
監督:ダグ・ローランド
アメリカ|2021年
・Freedom Within
監督:クリスタル・フー
フィリピン|2018年
・Full Picture
監督:ジェイコブ・リード
アメリカ|2020年
・Invisible Heroes
監督:CK マク
シンガポール|2020年
・On Beauty
監督:ジョアンナ・ラドニック
アメリカ|2015年
・The Brightness of the Arts
監督:ジュリアナ・タン
カンボジア|2019年
・The Future is Now! ダイバーシティ・ファッションショー
監督:落合陽一
日本|2021年
・Violin Scratches
監督:ロシェル・スミス
アメリカ|2019年
・Women with Wheels
監督:マムタ・シン
インド|2020年
短編映画:ドラマ
・父の結婚(Dad’s Wedding)
監督:ふくだももこ
日本|2016年
・Feeling Through
監督:ダグ・ローランド
アメリカ|2021年
・Feeling Through(日本語音声ガイド版/スクリプト)
監督:ダグ・ローランド
アメリカ|2021年
・Feet in the Sand
監督:マニ
インド|2015年
・Helium
監督:アンダース・ウォルター
デンマーク|2013年
・The Present
監督:ヤコブ・フレイ
ドイツ|2014年
・The Silent Child
監督:クリス・オーバートン
イベント
・『コーダ あいのうた』ASL監督 アレクサンドリア・ウェイルズ・インタビュー
・『コーダ あいのうた』特別先行試写とトーク
日程:2022年1月14日(金)
場所:スペースFS汐留
上映:『コーダ あいのうた』<日本語バリアフリー字幕版>
監督・脚本:シアン・ヘダー
アメリカ|2021年|112分
インタビュー(映像出演):アレクサンドリア・ウェイルズ(『コーダ あいのうた』ASL監督)
トーク:遥海(シンガー)、川俣郁美(日本財団職員)
企画・インタビュアー・ナビゲーター:東京大学UNiTe
トーク・ダイジェスト
ダイアローグ:ストーリーテリングの力
・「R-という言葉」兄弟姉妹の物語&擁護者たち
バルガヴ・スリガネーシャ(司会):シンガポールの公務員
アマンダ・ルッコフ:『The R-Word』の監督、兄弟姉妹の擁護者
アラン・ツァイ:自己擁護者
タスニーム・マジッド :兄弟姉妹と若者の擁護者
・美しい痛み
アイドリ・モズビット(司会):俳優、監督、教育者
トゥンク・モナ・リザ:『Redha』監督
・感じることが創り出す新しい世界
ショバ・ツェリン・バラ(司会):ジャーナリスト
ダグ・ローランド:『Feeling Through』監督・脚本
ロバート・タランゴ:『Feeling Through』出演盲ろうの俳優
スティーブン・プレスコッド:『Feeling Through』出演俳優
・見方を変えれば変化が見える
リック・グイドッティ:受賞歴のある写真家であり、Positive Exposure グローバルムーブメントの創始者
Lily Shu:写真家、マルチメディア・アーティスト
オン・シュアン(司会):俳優
・「Best Summer Ever」Q&Aセッション
ピーター・ハルビー
アイラ・ハルビー
クリスティン・ブルーノ
アジャニ・AJ・ムライ
制作:テオ・スエレン、サリナ・サハリ
エグゼクティブ・プロデューサー:オードリー・ペレラ
制作(日本):佐々木紀子、浦谷晃代
予告映像制作:アンドレ・チョン
広報:Light Years Comm
企画:True Colors Festival
主催:日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS
パートナー THE PROJECTOR PLUS、Our Better World、We Care Film Fest