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音遊びの会ドキュメンタリー映画『音の行方』のメインビジュアル。女性が打楽器のバチを真剣な表情で持っている画像。

(カテゴリー)映画

(ニュースのタイトル)音遊びの会ドキュメンタリー映画『音の行方』

(更新日)2022年09月12日

(この記事について)

即興音楽の概念を塗り替える、音楽の歴史に残るドキュメンタリー映画

本文

暗闇の中から響き始めるパーカッションの⾳、それは⼈の⿎動のようだ。その響きに誘われるように“⾳遊び”が始まる。この映画は、「⾳遊びの会」がこの時代に存在する、存在しなければならない理由を教えてくれる。

知的な障害のある⼈と、即興を得意とする⾳楽家の幸福な出会いは、1⼈の⼤学院⽣の思いつきと熱意によって始まった。半年限りの実験の予定だったこの「⾳遊びの会」プロジェクトは、参加者の強い希望で継続され、 “⼤家族バンド”“アーティスト集団”と呼ばれる存在になり、いつの間にか17年の⽉⽇が流れている。活動初期からのメンバーはもう皆成⼈した。⾳楽として成り⽴つのがやっとだった初期の表現からは想像もできない数々の刺激的なユニットも⽣まれた。全国各地から公演に呼ばれ、英国ツアーも敢⾏した。それでも彼らの⾳楽は1ミリもブレることなく、⽬を⽿を釘付けにする。

野⽥亮が「⾳遊びの会」のワークショップや公演を撮りためていく中で最初期に⾏ったことは、障害のあるメンバーの保護者たちへのインタビューだった。そのインタビューが本編に使われている時間はわずか数分。それぞれに時間をかけた丁寧なプロセスを経ている。彼らと過ごした時間の密度が映画に現れている。共⽣社会、ダイバーシティ、SDG’s、未来への希望、幾つものイマドキなワードで語られるかもしれないこの映画の根底に流れるのは、そう⾔ったワードを超えた先にある明るい社会だ。

⾳遊びの会 / The OTOASOBI Project

2005年結成、知的な障害のある⼈、⾳楽家、⾳楽療法家らメンバー総数50名にも及ぶ⾳楽プロジェクト。即興演奏を通じて⾳楽や福祉のあり⽅を模索しながら、ワークショップやコンサート等様々な活動を重ねている。17年経った現在も⽉2回のワークショップを地元、神⼾にて継続中そして進化中。関⻄を中⼼に、北海道、東京、⽔⼾、島根、⼭⼝、宮崎など遠征公演も多数。2013年9⽉に⾏った初のイギリスツアーの様⼦がNHKでドキュメンタリー番組として放送される。2021年11⽉、⼤友良英プロデュースによる待望のスタジオ録⾳アルバム『OTO』リリース。

出演

 音遊びの会、いとうせいこう、大友良英、細馬宏道ほか

監督・野⽥亮

⽇本の美意識や⽂化に回帰しながらも、新たな価値の発⾒や表現の創造を模索、実験しながら映像制作を⾏っている。国や地域が抱える社会問題やマイノリティとマジョリティの関係性などへの関⼼も深い。

やまなみ⼯房ドキュメンタリー映像作品『A Short Film About DISTORTION』『地蔵とリビドー』フィラデルフィア・アジアン・アメリカン映画祭2018正式招待作品(撮影・編集)、阪神淡路⼤震災25年ドキュメンタリー 映像作品『Talk About -』(撮影・編集・監督)『PASSAGE』(⼤阪中之島美術館)(美術家やなぎみわと共作)、『TDN of TDP(Three different nights of Three different persons)~3⼈の異なる⼈たちの、3つの異なる夜』、ダ ンスドキュメンタリー映像作品『なやみの種』(ダンスアーティストなかむらくるみと共作)などに携わる。 2022年9⽉には、なかむらくるみと⾳遊びの会による⾝体と⾳楽を⽤いた舞台作品『そんなにジロジロ⾒ないでくれ』の公演も控えている
野⽥亮監督のウェブページ


上映スケジュール

2022年

  • 9月3日 ⾦沢21世紀美術館シアター21 [⽯川]  ※終了しました
  • 10月2日 SHIBAURA HOUSE [東京] ★関連イベント有
  • 10月7日〜11日 神⼾映画資料館 [兵庫]
  • 10月22日〜28日 シアターセブン [⼤阪]
  • 10月28日〜11月3日 出町座 [京都]

関連イベント

◆9月18日(日)・19日(月・祝)
自主公演『そんなにジロジロみないでくれ』なかむらくるみ×遊び会×野田亮
@Art Theater dB  kobe

結成17年、今年遊び会は踊る?!思えば、昨年遊び会は、ダンスへ欲求と伏線に溢れていました。識してなか、求められてなか、身体表現比率が高くなっていた私たち活動は、映像作家・野田亮さんによって記録され、ドキュメンタリー映画『行方』として公開されます。今回公演は、そ野田亮氏がよく知るダンスアーティスト・なかむらくるみ氏と共に行います。

【日時】
DAY1  くるみが入ってきたね。
    9月18日(日) open 16:30、start 17:00

DAY2  なんか踊りますか?
    9月19日(月・祝) open 14:30、start 15:00  

【出演】なかむらくるみ、野田亮、遊び会 
【会場】アートシアター dB Kobe 神戸市長田区久保町6丁目1-1アスタくにづか4番館4F
【料金】各日 予約 3,000円|当日 3,500円|学生 2,500円|介助者・小学生以下 無料 2日通し券 5,000円
【予約】下記予約フォームからご予約ください
「そんなにジロジロ見ないでくれ」神戸公演 予約フォーム


◆10月2日(日)
音遊びの会ドキュメンタリー映画『音の行方』上映会&トーク&ミニライブ
@SHIBAURA HOUSE

障害とは何か。
音遊びの会のメンバーでもあるマルチクリエイター・いとうせいこうさんと早稲田大学文学学術院教授、人間行動学者である細馬宏通さんをゲストに招いた上映・トーク・ミニライブを行います。トーク及びミニライブには、知的な障害のある音遊びの会のメンバーも参加予定。

【日時】2022年 10月2日(日)
    13:00〜『音の行方』上映(110分)&トーク&ミニライブ (guest:いとうせいこう)

    17:30〜『音の行方』上映(110分)&トーク&ミニライブ (guest:細馬 宏通)
【出演】いとうせいこう(マルチクリエイター)/ 富阪友里(音遊びの会メンバー) / 永井崇文 (音遊びの会メンバー)/野田亮(本作品監督・映像作家)/細馬宏通(人間行動学者)/ 森本アリ(音楽家)
【会場】SHIBAURA HOUSE(東京都港区芝浦3丁目15−4)
【料金】各回 1500円
定員各回50名程度
【予約下記の申込みフォームからご予約ください
10月2日(日)『音の行方』上映会&トーク&ミニライブ申込フォーム


◆10月16日(日)
映画とトークとライブ 遊び会フェス『行方
@三田総合文化センター|郷ホール(小ホール)

障害ってなに? ごちゃ混ぜ大即興大集団「遊び会」ドキュメンタリー映画が完成!上映にあわせ、野田亮監督と、メンバーとして最初期から17年蜜に付き合いを続ける楽家・大友良英氏を迎えたトーク。さらに総勢30名以上で熱いライブを繰り広げます。これはフェスだ!
音遊びの会フェス『音の行方』イベントページ

【出演】大友良英、野田亮、遊び
【日時】10月16日(日)
    13:15 ①ドキュメンタリー映画『行方』上映
    15:45 ②トーク(監督 野田亮・楽家 大友良英)&遊び会ライブ
【会場】三田市総合文化センター郷ホール(小ホール) (兵庫県三田市天神1-3-1)
【料金】一 般 ① 1,500円|② 2,000円 |①+② 3,000円
    中|高|大学生 ① 800円|② 1,000円|①+② 1,500円
    介助者・小学生以下 無料                        
【チケット&問い合わせ】
ホールチケットセンター TEL:079-559-8101
または、遊び会予約フォーム

(埋め込みコンテンツについて) 音遊びの会ドキュメンタリー映画『音の行方』予告編(3分51秒)


インフォメーション

9月3日(土)⾦沢21世紀美術館シアター21より順次公開
音遊びの会ドキュメンタリー映画『音の行方』

  • [プロデューサー] 京⽥光広
  • [⾳楽] ⾳遊びの会
  • [助成] ⽂化庁 ARTS for the future!
  • [映画『OTOASOBI』製作委員会] 野⽥亮 / 森本アリ / 飯⼭ゆい / ⼤友良英 / ⼤⾕燠 / やなぎみわ / 京⽥光広
  • [監督・撮影・編集] 野⽥亮
  • 『音の行方』公式ウェブサイト

お問合せ:映画「OTOASOBI」製作委員会
担当 京⽥光広

  • Eメール:kyota.mitsuhiro@gmail.com