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舞台を正面からとらえた写真。赤い背景に、白い服をきた二人の男性が中央の坂道にたっている

(カテゴリー)お知らせ

(ニュースのタイトル)2024年度「True Colors THEATER:多様性を包摂した舞台体験のための探索的実践報告書」を公開

(更新日)2025年05月07日

本文

(一財)日本財団DIVERSITY IN THE ARTSは2024年8月14日~18日に六行会ホールにてに舞台公演「True Colors THEATER 『坂道一長崎、79年目の夏』 」を全7回にわたって実施いたしました。
本公演の実施にあたっては、舞台における多様性の包摂を推進するためには、どのように舞台演劇を作る方法があるのか、観客に対してどのような体験の機会の提供が重要となるのか等、制作と観劇の視点から、多様な「当事者」と共にさまざまな検討を行いながら、プロジェクトを進めました。また、実践を元にして、舞台に関わる多様な立場の人のニーズを明らかにし、それらへのソリューションを示すことを目的に、東京大学の井筒節氏を中心として探索的研究を行いました。
この探索的研究の成果として、参与観察及び関係者への間き取りに基づいた「報告書」を作成しました。また、舞台公演における多様性の包摂を推進することに資するため「多様性を包摂した舞台のためのチェックリスト」を作成しましたので、併せて公開致します。

報告書・チェックリストの公開に寄せて


本報告書とチェックリストは、本舞台公演「True Colors THEATER 坂道-長崎、79年目の夏』」の制作の現場で、多様性を包摂した舞台を模索したプロセスを、丁寧に観察し、検証し、作成したものです。舞台における多様性の包摂の試みのひとつの事例であるため、本報告書に記載されている実践例やチェックリストに褐載されている検討項目は、すべての舞台に応用可能なものではなく、適用しなければならないものでもありません。ただ、ひとつの舞台に対する真摯な実践の記録であることは確かです。また、舞台公演の制作と観劇への取り組みについて検討されている皆様にとっては、参照可能な事例であることには違いません。ぜひ、本報告書とチェックリストを今後の舞台公演制作の現場に活用いただき、この報告書・チェックリストが多くの関係者によって更新されること、舞台公演における多様性の包摂、また合理的配慮への理解と推進への一助となりますことを願います。

(一財)日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 朝重 龍太


「報告書」と「チェックリスト」はこちらダウンロードできます。

1:True Colors THEATER:「多様性を包摂した舞台体験」のための探索的実践 報告書 

2:多様性を包摂した舞台のためのチェックリスト

True Colors THEATER 『坂道ー長崎、79年目の夏』 実施概要については下記をご確認ください。
https://www.diversity-in-the-arts.jp/tcf/theater2024/

また、本公演の制作実施に係わった若者たちの観点から、「True Colors THEATER 『坂道ー長崎、79年目の夏』 」の体験がどのようなものであったのか、またその舞台体験から得られた気づきはなんだったのかについて語る一例として、下記のレビューを参考ください。

舞台『坂道ー長崎、79年目の夏』を語る会【前編】
https://voiceofyouth.jp/archives/6187
舞台『坂道ー長崎、79年目の夏』を語る会【後編】
https://voiceofyouth.jp/archives/6203

掲載元:ボイス・オブ・ユース JAPAN(https://voiceofyouth.jp/about-voyj


インフォメーション

日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS
2024年度 True Colors THEATER:多様性を包摂した舞台体験のための探索的実践
報告書

研究・報告書作成:
井筒節(東京大学)

協力者:
堤敦朗(金沢大学)
砂子阪将大(金沢大学)
東京大学UNiTe
砂川幸子(東宝株式会社)
山田悠平(精神障害当事者会ポルケ)

発行日:2025年4月

お問い合わせ:一般財団法人 日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS