ストーリー

(カテゴリー)新しい世界のとびら

とびらを開けた人
山下完和(やましたまさと)さん vol.01

目次

presentation

(シリーズ)新しい世界のとびら

(このシリーズについて)自分が接している世界だけが、世界の全てではありません。 身体の特性や知覚の方法によって、世界のとらえ方は変わるもの。 そんな新しい世界へのとびらを開けた人に話を聞きました。 未知なる世界を体験して、わくわくしてみませんか。

とびらを開けた人
山下完和(やましたまさと)さん vol.01

クレジット

[話]  山下完和

[イラスト]  浅妻健司

[構成]  井上英樹

読了まで約2分

(更新日)2023年03月24日

本文

(山下完和さんのプロフィール)

山下完和

YAMASHITA Masato

社会福祉法人やまなみ会〈やまなみ工房〉施設長。高校卒業後、様々な職種を経た後、1989 年から〈やまなみ共同作業所〉に支援員として勤務。1990年に〈アトリエころぼっくる〉を立ち上げ、一人ひとりの思いやペースに沿って、自分らしく生きることを目的に様々な表現活動に取り組む。2008年からは〈やまなみ工房〉の施設長に就任。現在、施設利用者は約90名。

(山下完和さんの関連サイト) やまなみ工房オフィシャルサイト

第一のとびら
偏見のない世界

【イラスト】手を取り合って喜ぶ人たち

出会いをデザインする
それが自立支援

障害のある人たちに対する差別や偏見はなくならないと言う人がいます。だけど、僕はなくなると断言します。差別や偏見は、自分の心や目で触れる機会がないから生まれる。世の中には障害のある人たちに対して、かわいそう、生産性がないなんて考える人がいる。

なぜでしょう。

それは身近に触れあっていないからではないでしょうか。身近に彼らと触れあう場所や経験がなければ、偏見や差別はなくならない。障害のある人と健常者と呼ばれている人たちが、どうすれば自然な形で出会うことができるか。そこをデザインするのが一番の障害者自立支援につながると思います。


第二のとびら
触れあった先

【イラスト】机の上に紙を広げ絵を描く人。その様子を後ろから見つめる人。

障害というものが
生まれる場所

〈やまなみ工房〉では一般の見学者を受け入れています。来てくれた人のなかには、障害者と自分とは「違う存在」と考える人がいます。

だけど、見学をしていると、障害のある施設利用者との間にコミュニケーションが生まれることがあります。また、すごい作品を作る施設利用者を目の当たりにして驚きます。

そんな経験をすると、見学者は施設利用者を「障害者」なんて思わなくなる。すごい絵を描くAさん。面白い立体作品を作るBさんというように。障害という言葉は人と人の間に生まれるものです。

「今日ここに来て、自分の中の障害がなくなりました」という感想を聞いた時、見学してもらって良かった、触れあってもらって良かったと嬉しくなりましたね。