PROJECTS

(カテゴリー) パフォーミングアーツ

(タイトル)サマースクール 2018

(この記事について)

表現者として障害のある人が社会で活躍することを目指したプログラム

CREDIT

[写真]  井上嘉和

[文・構成]  日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS

オープンデイ・ワークショップ

サーカスアーティストの金井ケイスケさんによる、障害のある人だけでなく、障害者との表現活動に興味のある、障害のない人も参加できるプログラム。このワークショップでは、サーカスなどで使われる道具や表現などを利用し、その人自身が持つ身体機能や感性を活かした表現に取り組みました。


サマースクール2018

障害のある方が表現者として社会で活躍できることを目的に、ダンサー、俳優、パフォーマー、演奏者へのトレーニングを目的とした「サマースクール2018」を行いました。「音楽」「ダンス」「演劇」のコースに分かれて、サーカス、ストリートダンス、コンテンポラリーダンス、演劇、音楽の各分野から日本人講師に加えて、アメリカ・デンバーから障害者による劇団PHAMALYの俳優リーガン・リントンとメンバーを講師に迎えて少人数でのクラスを開催。5日間の合宿を経て、最終日にはワークショップの成果を発表しました。

*このサマースクールは、2017年に実施したアーティスト育成プログラムの一環で開催されました。


レポート

サマースクールを前期85日から10日まで、後期812日から17日の二つの期間で開催しました。定員を超える応募者の中から選ばれた前期23名、後期26名の参加者が、シンガポール、韓国からの招聘参加者と共にトレニーングに励みました。

前期、後期共にサーカスアーティストの金井ケイスケさんによる「表現力ワークショップ」を口火として、最終日の発表会に向けた小作品の制作を講師とともに取り組みました。講師には前期が「ダンスコース」にコンテンポラリーダンサーの鈴木ユキオさん、「演劇コース」に劇作家・演出家の山口茜さん、後期は「ダンスコース」がダンスカンパニーDAZZLE、「演劇コース」にアメリカの劇団PHAMALY アーティスティック・ディレクター・リーガン・リントンさんとメンバー4人を迎えました。そして「音楽コース」の講師は前期・後期ともにピアニストの松永貴志さんが務めました。

また、大橋ひろえさん(前期)、リーガン・リントンさんと劇団PHAMALYのメンバー(後期)、廣岡香織さん(前期・後期)のレクチャーにより、単なる実技トレーニングだけでなく、継続的な活動のための知識や心構えなどのシェアをおこないました。

それぞれの講師によって各参加者の個性に合わせてプログラム構成がなされた密度の濃い5日間のトレーニングにより、自分らしさとグループでの制作を体験的に学びました。最終日には発表会の直前まで各コースで練習と調整を繰り返し、その成果は1500名を収容する大ホールの舞台で家族や関係者に向けて発表をしました。
鈴木ユキオさんは参加者それぞれが持つ動きを発展させるようなダンス作品を作りました。

山口茜さんは今回のトレーニングのために台本を書き下ろし、参加者とともに毎日修正を加えながら発表を迎えました。

DAZZLEはリズムカウントに合わせた精密な動きの連続するダンスを制作。3分ほどの短い作品でしたが習得には大変な練習が必要で、毎日のトレーニング終了後も個人練習に取り組みました。

リーガン・リントンさんは劇団PHAMALYのメンバーも交えて舞台に上がり、参加者の表現したいことに寄り添った作品を作りました。

松永貴志さんは課題曲の合奏をおこない、集団での演奏が得意ではない参加者も最後まで演奏することができました。

6日間の「ダンス」「演劇」「音楽」の各コースのトレーニングの集大成は、それぞれの表現が各講師のディレクションによって、より豊かになり、感動的なものとなりました。


(埋め込みコンテンツについて)


講師プロフィール

金井ケイスケ
サーカスアーティスト/オープンディ・ワークショップ、前期・後期各コース共通表現力クラス

中学で大道芸を始める。1997年文化庁国内研修員として能を学んだ後、1999年文化庁海外派遣研修員として、日本人で初めてフランス国立サーカス大(Centre National des arts du Cirque)へ留学。卒業後フィリップ・デュクフレ演出のサーカス『CYRK13』で2年間のヨーロッパツアー。その後、フランス現代サーカスカンパニー「OKIHAIKUDAN」をセバスチャン・ドルトと立ち上げ、ヨーロッパ、中東、アフリカなど35カ国で公演。2009年帰国。
2015年よりSLOW MOVEMENTパフォーミングディレクター。パリ市とアンスティチュ・フランセが主催するLes Recollets 2016を受賞。

(写真について)©︎Mito Ikeda

松永貴志
ピアニスト/前期・後期音楽コース

17歳でメジャー・デビュー。全米及びヨーロッパ、アジア各国で「STORM ZONE」をリリース。NYブルーノート・レーベル75年の歴史上、ジャズの帝王マイルス・デイビスの記録を塗り替え最年少リーダー録音記録樹立。テレビ朝日「報道ステーション」フジテレビ「新報道2001」など数々のTV番組オープニング曲、CM、映画音楽を担当。2013年、パリのルーヴル美術館で開催されたSNBA授賞式典に招待され演奏。2015年、ポーランドのManggha Muzeum設立20周年式典に招待されポーランド大統領の前で演奏。パリの文化省トップから「彼のピアノは世界を驚愕させる」と評価された日本が誇る世界的天才ピアニスト。抜群のリズム感と圧倒的なピアニズムは世界中から高い評価を得ている。


鈴木ユキオ
コンテンポラリーダンサー/前期ダンスコース

YUKIO SUZUKI projects」代表。世界40都市を超える地域で活動を展開し、しなやかで繊細に、且つ空間からはみだすような強靭な身体・ダンスは、多くの観客を魅了している。室伏鴻・中村恩恵の作品出演やMV出演、ミュージシャンとの共同制作など、活動は多岐に渡る。また、小学生出演ダンス作品の振付・演出や、障害のある方へのワークショップなど、身体と感覚を自由に開放し、個性や感性を刺激する表現を生み出す活動を幅広く展開している。‘08年にトヨタコレオグラフィーアワードで「次代を担う振付家賞(グランプリ)」を受賞。’12年フランス・パリ市立劇場「Danse Elargie」では10組のファイナリストに選ばれた。

(写真について)©︎bozzo

山口茜
劇作家、演出家/前期演劇コース

2000年自信の劇作、演出で演劇を上演する団体、トリコ・Aを設立。2003年第10OMS戯曲賞大賞を受賞。2007年若手演出家コンクール2006最優秀賞を受賞。2007年から2009年文化庁新進芸術家海外留学制度研修員としてフィンランドに滞在。フィンランド国立劇場にテキストを提供。帰国後活動を再開。2012年文化庁芸術祭新人賞受賞。2013年龍谷奨励賞受賞。2015年利賀演劇人コンクール2015優秀演出家賞一席受賞。利賀演劇人コンクールに参加したメンバーを中心としたカンパニー、サファリ・P設立。2005年よりアトリエ劇研アソシエイトアーティスト、2016年よりセゾン文化財団シニアフェロー。2017年俳優の高杉征司とともに合同会社stampを設立。主な演出作品に、モノオペラ「ひとでなしの恋」(増田真結作曲、藤木大地出演)など。


DAZZLE
ダンスカンパニー/後期ダンスコース

「すべてのカテゴリーに属し、属さない曖昧な眩さ」をスローガンに掲げ、比類ない世界観を持ち、独創性に富んだ作品を生み出し続けるダンスカンパニー。ストリートダンスとコンテンポラリーダンスを融合させた、独自のダンススタイルを創り上げる。舞台作品においては映像によるテキストやナレーションで物語を紡ぎだし、映画・コミック・ゲームなどのジャパニーズカルチャーの要素を積極的に取り込む。20183月、日本財団・ユネスコ主催「TRUE COLOURS アジア太平洋障害者芸術祭」にてDAZZLEと障害のあるダンサーの混合チームにてオープニングアクトを務めた他、4月に東京ミッドタウン日比谷オープン記念「Hibiya FestivalQ HALLこけら落とし作品として、新作舞台「ピノキオの嘘」を上演した。


リーガン・リントン
劇団PHAMALYアーティスティック・ディレクター/後期演劇コース

役者、教育者、著述家、演劇団体での障害者分野における発言者として活動。デンバー出身。ロサンジェルスのUSC時代に交通事故で脊髄を損傷。イングルウッドのクレイグ病院でリハビリをし、USCで学位を取得。2005年からファマリーでパフォーマンスを始めた。その後、デンバーポストオベーション賞、コロラドシアターギルド賞を受けた「スライドショー」や「ラマンチャの男」など数多くのファマリーの作品に参加した。


インフォメーション

オープンデイ・ワークショップ
日程:2018年8月4日(土)13:00~14:00/15:00~16:00
2018811日(土) 15:0016:00
会場:国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)(堺市南区茶山台1-8-1)
定員:各回20名程度
参加無料/事前申込制

サマースクール2018
日程:
前期 201885日(日)~810日(金)
後期 2018812日(日)~817日(金)
会場:国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)(堺市南区茶山台1-8-1)
定員:各回20名程度
参加無料/事前申込制

ACCESS(会場)

[国際障害者交流センター(ビッグアイ)] 大阪府堺市南区茶山台1-8-1

国際障害者交流センター(ビッグアイ)
大阪府堺市南区茶山台1-8-1

2018年のプロジェクト