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(カテゴリー)コラム

RADIO インクルホイ! 第2回 私らしさと向き合う

目次

【メインビジュアル】レコード状のRADIOインクルホイ!のロゴと、ラジオパーソナリティの山田小百合さん(左)と、浅野翔(かける)さん(右)

(カテゴリー)コラム

RADIO インクルホイ! 第2回 私らしさと向き合う

読了まで約5分

(更新日)2024年03月12日

(この記事について)

インクルーシブデザインにまつわる“あれこれ”を、ときに脱線しながらお話するラジオ企画。デザインリサーチャーの浅野翔(あさのかける)さん、NPO法人Collable代表理事の山田小百合さんのおふたりをパーソナリティに迎え、世界各地の事例を交えながら、お届けしていきます。
収録:2024年1月10日(水)オンラインにて

本文

第2回:私らしさと向き合う

誰もが自分らしさを表現できる環境づくりが求められている昨今。第2回ではファッションやスポーツ、おもちゃなど、身近なさまざまな物事を通した、私らしさとの向き合い方についてお話していきます。

今回話題にあがった事例……bottom’all、SOLIT!、Bethany Williams、Will & Well、FABRIC TOKYO 渋谷MODI、Learning Disability Super League、Multiform、にぎやかサウンド 黒ひげ危機一発、グラマなど

以下の音楽配信サービスにてお聞きいただけます。

視聴する:ラジオ全編通し

前編・中編・後編での再生は、以下からご視聴ください。

前編:オープニング〜セットリスト紹介(1)

中編:セットリスト紹介(2)

後編:セットリスト紹介(3)〜エンディング


PDFまたはTXTで読む:ラジオ全文原稿

各エピソードを文字で読みたい方は、以下よりダウンロードください。


内容紹介

ラジオでは、こんな話をしています!
(※記載している時間は、フルサイズ視聴の場合の目安時間です)

インクルーシブなプロダクト開発(11分32秒より)

山田

機能に執着するあまり、誰が協力しても結局同じような答えになっちゃう難しさを感じていて。機能ももちろん大切。だけど、その奥にある使う人の気持ちや想いも含めて、形のアイデアを生み出せるといいと思うんだよね。

寝っ転がって全身が見られる試着室(14分34秒より)

山田

少し前にFABRIC TOKYOさんが渋谷MODIにある店舗をバリアフリー化して、試着室が注目されていたんだよね。車椅子でも入れるし、天井にも鏡があって、寝っ転がって全身が見られる。

【写真】FABRIC TOKYO渋谷モディ店の試着室。車椅子でも入りやすい広さが設けられており、壁には手すりがつけられている。
2022年、”Fit Your life.” をコンセプトにオーダースーツを展開する同ブランドがバリアフリーに改装した店舗。試着室の奥に置かれたベッドに横になることで、天井の鏡を見ながら全身をチェックできる 提供:FABRIC TOKYO

視力が悪い人のメガネ選びの話(15分50秒より)

浅野

メガネを買うとき、以前は鏡の前で試着していたんだけど、試着用メガネには度が入っていないから、ほぼ見えなくて(笑)。アプリでバーチャル試着ができるようになってから、メガネ選びが楽しくなった。

スポーツ用具とアイデンティティ(18分27秒より)

山田

アフリカンヘアー用のスイミングキャップが大会で承認されたニュースを見て、髪型の表現そのものにアイデンティティがある国や文化がたくさんあることに気づいたんだよね。その尊厳を守る意味で重要なトピックだなと。

ゲートボールに革命を起こしたおじいちゃんの話(23分39秒より)

浅野

地域のゲートボールで下手な人が怒鳴られたり、いじめられたりして部員が減っていったとき、「これはまずい、やり方を変えよう!」と思ったうちのおじいちゃんは、上手い人と下手な人を近づけるオリジナルルールをつくったんだよね。

敵味方の関係が曖昧になるスポーツ(31分46秒より)

浅野

Studio Fontanaが2019年にはじめた「Multiform」は、体育やスポーツをいろんな問題や可能性を孕んだ題材として捉えたときに面白いなと思った事例のひとつ。ゲームが進行するにつれて、勝ち負けの線引きや敵味方の関係が曖昧になっていくルールやユニフォームデザインが面白い。

【写真】子どもたちがマルチフォームで遊んでいる様子。白や青、水色のユニフォームを着た15名ほどの人が、中に浮かんだ黄色のボールを目で追いながら、プレイしている。
変形可能なユニフォームを用いた新しいチームスポーツのプロジェクト。開発には、オランダの哲学者やロッテルダムにある小・中学校の体育教師・生徒らが関わっている 提供:Studio Fontana © Iris Rijskamp.

インクルーシブデザインを実践する際の心構え(50分00秒より)

浅野

(デザイナーは)「上から目線だ!」と感じさせてしまわないためにも、どういう手続きを踏むのか、どんな人たちの声を反映しているかについて、より自覚的でいる必要があるってことだよね。


お便り大募集!

RADIO インクルホイ!では、取り上げてほしい事例やインクルーシブデザインにまつわる疑問や質問を募集しています。ぜひお気軽にお送りください。

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関連人物

浅野 翔(デザインリサーチャー/サービスデザイナー)

(英語表記)ASANO Kakeru

(浅野 翔(デザインリサーチャー/サービスデザイナー)さんのプロフィール)
1987年兵庫県生まれ、名古屋育ち。2014年京都工芸繊維大学大学院デザイン経営工学専攻修了。同年から、名古屋を拠点にデザインリサーチャーとして活動を始める。「デザインリサーチによる社会包摂の実現」を理念に掲げ、調査設計、ブランド・商品開発、経営戦略の立案まで、幅広いジャンルで一貫したデザイン活動を行っている。
(浅野 翔(デザインリサーチャー/サービスデザイナー)さんの関連サイト)

山田小百合(NPO法人Collable代表理事)

(英語表記)YAMADA Sayuri

(山田小百合(NPO法人Collable代表理事)さんのプロフィール)
東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。重度知的障害を伴う自閉症の兄と弟の間で育った経験から、インクルーシブな学びの場のデザインに関心を持つ。大学院在学時に取り組んだインクルーシブデザインの実践研究を活かす形でNPO法人Collableを創立。企業や自治体、ミュージアムなどと協働し、インクルーシブデザインの方法や考え方を届け、商品開発や環境設計、人材育成、学習プログラムをはじめとする、さまざまな領域で200以上のプロジェクトに関わる。
(山田小百合(NPO法人Collable代表理事)さんの関連サイト)